戦後復興から高度経済成長を経て、経済大国へと邁進してきた日本。それは経済的豊かさと引き換えにかつて日本人が大切に育み、世代を越えて受け継いできたものを喪失していく過程だったのかもしれません。バブル崩壊後の“失われた10年”は、引き換えに得たものの儚さを実感させられた期間であしり、気づけば「自分たちは何者なのか?」すらわからなくなってしまった私たち日本人。「昭和回帰」「レトロブーム」「ものづくり回帰」といった傾向は、私たちに流れる民族のDNAを再び呼び覚ますためのいわば“心のルネッサンス運動”といえるかもしれません。第12回とよたまちびと講は、かつて日本人が地域において学ぶ場であり、交流の場であり、また精神の拠り所でもあった“お寺さん”を舞台とし、私たちのDNAを呼び覚まし、また次代を担う若い世代と共有する空間を市民に提供します。単に観るにとどまらず、自らの手をつかい、体験することで共感・共鳴をよノ大きなものとすることをテーマとし、地域の伝統工芸文化を体感。またかつて当たり前に存在していた昔懐かしい遊びや庶民芸能に触れること
で、かつての日本人が経験したであろう心、感情を実際に体験します。さらに藤本義一氏によるトークショーでは、まさに「温故知新〜古きをたずね、新しきを知る〜」をテーマに、失われつつある日本人の心と文化とその継承の大切さを語って頂きます。
     
開催日 /平成17年11月6日(日)
時 間 /11:00〜17:00
場 所 /霞渓山 洞泉寺
入場料/無料
  (第2部 藤本義一講演会のみ1,000円)
   
     

藤本義一

作家

略 歴

学生時代からラジオ・テレビドラマの脚本、舞台脚本を手がける。
昭和32年「つばくろの歌」芸術祭戯曲部門で文部大臣賞受賞。
昭和49年「鬼の詩」で第71回直木賞受賞。
テレビ「11pm」の番組開始から25年にわたり司会を務めた。
映画界においては、故川島雄三監督に師事。脚本「貸間あり」「犬シリーズ」
「駅前シリーズ」「悪名シリーズ」。昭和40年代に本格的に小説を書きはじめる。
大阪の人情話、商人道などをテーマに取り上げ、突き放しながらも軽妙なタッチで描く
作風は、上方文化を愛する者には、こたえられない魅力的なものになっている。

【著書】
「鬼の詩」・『迷子の天使たち』・『蛍の宿」・「よみがえる商人道」・
『なにわ魂』『−日は長い.−生は短いL『人生の賞味期限』『人生レシピ』・

【講演活動】
人間・歴史・商売・風俗.更に家庭問題・教育・文化など、日常生活に根づいた話題と
卓越した観察眼、ボンボンと飛び出す数々の講演は好評。