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文化塾 金沢シリーズ「不易流行」Part2
「漆 伝統工芸の継承に息づく不易流行」

開催日
2009年11月14日(土)
13:30〜
会場
豊田市美術館 講堂
内容
・講演会
・座談会

第1部:伝統文化の継承者という「不易」という部分と、新しい技法を生み出す「流行」の部分を兼ね備える漆工芸作家・市島桜魚氏にとって、「不易流行」とは何かを探求していきます。

第2部:新しい街「豊田市」の中で新たな工芸文化発展の可能性を「漆」という素材をキーワードに探求します。

ゲスト

漆工芸作家
市島 桜魚 氏

  • 略歴
    1958年:金沢市に生まれる
    1977年:大場松魚(人間国宝)に師事
    1980年:金沢漆器組合展 石川県知事賞
    1985年:日本工芸会正会員に認定される
    1986年:第27回 石川の伝統工芸展 奨励賞
    1990年:石川県立輪島漆芸技術研究所講師となる
    第37回 日本伝統工芸展 優秀賞(NHK会長賞)
    1992年:第39回 日本伝統工芸展 優秀賞(朝日新聞社賞)
    1994年:第50回 石川県現代美術展 最高賞(技術賞)および
    50周年記念美術文化特別賞
    第41回 日本伝統工芸展 鑑査委員(45回・48回)
    1996年:第9回 MOA岡田茂吉賞
    1997年:金沢市文化活動賞
    2000年:金沢学院大学助教授となる

漆工芸作家
安藤 則義 氏

  • 昭和22年小原村生まれ
    愛知県立芸術大学卒業
    日本伝統工芸展を中心に活躍(東海伝統工芸展において日本工芸会賞受賞)
    愛知県立芸術大学及び愛知教育大学非常勤講師

金沢市と豊田市の「伝統文化の役割とその未来」

俳聖・松尾芭蕉が哲学として掲げた「不易流行」。それは俳諧の特質は新しみにあり、その新しみを求め変化を重ねていく「流行」こそ「不易(変わらないもの)=伝統」の本質であるという思想です。
今回の文化塾では、金沢市と豊田市の「伝統文化の役割とその未来」に焦点を当てていきます。

豊田市にあるべき文化発展のかたちを探求する

金沢市で実践されている様々な文化戦略や文化の発展に意欲的に取り組む工芸家の姿を通じて、「新しい都市・豊田」にあるべき文化発展のかたちとその可能性について探求してまいります。

第1部 講演会 市島桜魚氏講演

この仕事をする上で、忘れてはいけないことは自分ひとりでは漆を作ることが出来ないということ。
漆の一滴は、血の一滴。
そこにありがたみを感じて、そしてそれを皆さんに伝えていかなければいろんな人のおかげでこうして作品が出来上がっていると感謝しながら作っている。
伝統は生きて流れていくもの。
伝統こそ確信。
一瞬もとどまることなく、古いものを模倣し、過去から学んできたものを、新しい技術を学びつつ受け継がれていく。
今、最先端のものもそうでなくなる
でもそこに変わらずに存在するものこそ伝統だと思う。
また、文化の主体は作り手ではない。
文化の担い手は受け手。
みんなが宝。
沢山の情報があふれているが、町の作り手として、担い手として美しいものに反応してほしい。

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第2部 座談会

木本:漆っていうのは箸やお椀など非常に身近。
多くの若い人が、漆そのものが身近にあるということに気づけていない。
それが問題ではないか。

安藤:ご存知の通り、碧南、豊田、小原などかなりの点数の漆作品がある。

吉田:明治時代に美術という言葉ができあがり絵画と彫刻を中心に出来上がった。
漆などの工芸品は、1ランク下がったところで見られている。
日本の技術の根本的な部分は、総芸術で絵画などとは切り離される。
特殊な分野だけを「美」ということに扱われている。
そういった壁をなくすことが21世紀の動きになってほしい。

木本:産業革命からの新たな21世紀革命が必要。
美術・芸術の考え方が変わってくる。
漆工芸の重要性を世の中、若い方にアピールしていけたらと思っている。
あまりにも漆が使われていることが知らされていないそれを知らせるのが美術館の役目。
漆というのを今日の社会にて漆をアピールしていけたらと思う。

吉田:最近和柄ブームで若い方には期待している。
接する機会が増えてきている。
そういった立場で、できるだけ接する機会を増やしていく。
しかしどうしても、東京中心に情報が回っている。
地域のものを地域の人が作っていくということを
各地域で行っていかなければならない。

安藤:豊田市は海外ではすごく有名。
「豊田市」というのはインターナショナルで「トヨタ」というブランドは大きい。

市島:華々しい世界ではないので、
地味な世界でも食べていけなければ続かない。
なんらかの応援団がいないとできない。
生きていけないと仕事にならない。

吉田:漆の面白さが知られていない。
来年度から漆に関わる企画展を行おうと思っている。
漆の面白さが伝わるようにしていく。
漆のできる工程を見せたり、新しい作家の作品や有名な方の作品を並べて楽しい展覧を作っていこうと思っている。

木本:漆のもつ温かみ、手触りのよさを多くの人に伝えていく。
手にとって、触って、漆に対する親しんでもらう企画を美術館がやっていかなければならない。
変わらないものと、変わっていくもの。
伝統は精神さえ変わらなければいい。

吉田:若い作家の人たちに、よく話をするが沢山の畑の土がある。
それを使って、1から耕していけばすごくいいものができる。
出来るだけ利用させてもらう。
バックアップする人が、漆の魅力を伝えている。

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